最新エンタメ関連情報抜粋 by結城洲央

気になるエンタメ情報を抜粋します

立川志らく悲痛…弟子・らく朝さん死去に「おい、らく朝、来世では名人になるんだぞ!」

落語家・立川志らく(57)が11日、弟子の立川らく朝(たてかわ・らくちょう、本名・福澤恒利=ふくざわ・つねとし)さんが2日に死去したことを受けて、所属事務所のワタナベエンターテインメントを通じて追悼のコメントを発表した。

「立川らく朝の訃報を聞いて、いくら年上でも弟子には違いないので師匠より先に逝くやつがあるかと言う思いです。らく朝が私の門を叩いた時は現役の医者でした。年も10歳も上。いくらなんでも年上の弟子は困るので断りました。

 

しかし落語家になるという若い頃の夢を叶えるには最後のチャンスだというその情熱に押され客分の弟子にしました。一年くらい経過して前座修行からきちんとやって本当の落語家になりたいと言ってきたので談志に相談すると面白そうだから弟子にしちまえと。

 

ただ前座の雑用仕事は免除してその代わり週に一席、落語を教え、約2年で50席覚え二つ目に昇進。当時は内科医と兼業というスタイルで落語家活動をしておりました。やがて真打に昇進して健康落語なる新作をやるようになり、医者も辞めて落語家一本で活動を始め、私の後を追いワタナベエンターテインメントに入りこれからという時の悲劇。残念で仕方ありません。

 

実はらく朝は私の弟子でありながら命の恩人でもありました。私の体調が悪いのを見抜き、嫌がる私を検査して私がバセドー病である事を発見したのです。放っておいたら3年くらいで私は心筋梗塞で倒れていたはずとのこと。また彼の妻がバセドー病の専門医。だから私はらく朝に言いました。

 

『お前は俺の命を救うために弟子になったんだなあ』。らく朝の訃報は本当に残念です。でも落語家になるというのは来世の楽しみのはずが、今生でその夢を叶えることが出来たので素晴らしい人生だったと思っています。『おい、らく朝、来世では名人になるんだぞ!』 立川志らく」by結城洲央